給湯器のリモコン「だけ」交換する場合の費用と注意点!給湯器のリモコンがつかなくなる原因は?

給湯器のリモコンの調子が悪い(液晶が映らないなど)場合、「リモコンだけ交換することはできるのか?」と気になりますよね。
結論から述べますと、各メーカーにリモコンの在庫がある場合は、リモコンだけ交換することが可能です。
今回の記事では、給湯器のリモコンだけ交換する場合の費用(目安)や注意点、給湯器のリモコンがつかない場合に考えられる5つの原因などを解説します。
給湯器のリモコン「だけ」交換することは可能?

給湯器のメーカーにリモコンの在庫があり、部品の供給が可能であれば、給湯器のリモコン「だけ」交換することができます。
部品の在庫は、「製造終了から10年」を目安になくなることが多いです。
よって、10年以上使用している給湯器については「リモコンだけの交換」ではなく、「本体ごとの交換」を行うことになります。
給湯器のリモコン「だけ」交換する場合の費用

キッチンのリモコンを交換する場合の部品代目安は、20,000円前後です。
また、お風呂のリモコンを交換する場合の部品代目安は、25,000円前後です。
両方のリモコンを交換する場合の部品代目安は、45,000円前後です。
※機種によって価格は前後します。
上記に業者が行う工賃として、10,000円前後がプラスされます。
つまり、仮にお風呂のリモコンを交換する場合は、「部品代:25,000円」+「工賃:10,000円」で、「合計:35,000円」前後の費用がかかると考えるとよいです。
ちなみに作業にかかる時間は、キッチンのリモコンであれば15分前後、お風呂のリモコンであれば30分〜1時間弱です。
お風呂のリモコンの交換のほうが、リモコン周りにコーキングを打つ作業などがあるため、時間がかかります。
給湯器のリモコン「だけ」交換する場合の注意点

給湯器のリモコンだけ交換した場合、もちろんリモコンは新しくなりますが、給湯器本体の経年劣化は改善されないままです。
給湯器を10年以上使用している場合は、本体の故障リスクが高くなります。
給湯器のリモコンだけ交換した後に、給湯器本体が壊れてしまい、給湯器本体を交換する必要性が生じた場合、先に交換したリモコンは、新しい給湯器と互換性がないことがほとんどですので、注意が必要です。
給湯器のリモコンがつかない場合に考えられる5つの原因

- 給湯器本体のコンセントが抜けている
- ブレーカーが落ちている
- 安全装置が作動している
- 液晶パネルが故障している
- 配線・リモコン本体が故障している
上記は、給湯器のリモコンがつかない場合に考えられる、5つの原因です。
それぞれの原因について、以下で簡単に解説します。
【1】給湯器本体のコンセントが抜けている
何らかの原因で給湯器本体のコンセントが抜けてしまっていると、給湯器のリモコンの電源は入りません。
給湯器のコンセントは外壁やメーターボックス内にあるため、コンセントがしっかりと差さっているか、目視で確認してください。
【2】ブレーカーが落ちている
ブレーカーが落ちていると、給湯器のリモコンは使用できません。
すべての電気が止まった場合は「アンペアブレーカー」か「漏電ブレーカー」が、一部の電気が止まった場合は「安全ブレーカー」が落ちている可能性が高いです。
- 電子レンジ
- オーブン
- 電気ストーブ
- 食洗機
- ドライヤー
上記のような、消費電力が高い家電製品は、同時に使用するとブレーカーが落ちやすいために注意が必要です。
【3】安全装置が作動している
給湯器には、急な温度変化やトラブルが発生しても安全に利用できるように、
- 過電流防止装置
- 空焚き安全装置
- 停電時安全装置
など、さまざまな安全装置が備わっています。
安全装置が作動すると、自動的にガス供給を停止したり、給湯器本体・リモコンの電源をOFFにしたりすることがあります。
よくあるのが、落雷時に過電流で給湯器が故障しないように自動的に稼働を止める「過電流防止装置」です。
復帰させるには、天候が回復した頃に給湯器のコンセントを抜き、30秒ほどおいてから再度差してください。
【4】液晶パネルが故障している
給湯器の液晶パネルは表示されないけれども、温度調節やお湯はりなどのボタンが反応する場合は、液晶パネルだけが故障している可能性が高いです。
特にお風呂のリモコンの場合は、コーキングの隙間から水が入って液晶が乱れることがまれにあります。
【5】配線・リモコン本体が故障している
- コンセントが挿さっている
- 液晶パネルに異常がない
- ブレーカー落ちではない
- 安全装置が作動していない
上記の状況で、リモコンがつかない場合は、給湯器とリモコンを接続する配線、もしくはリモコン本体が故障している可能性が高いです。
給湯器のリモコンがつかない場合に「リセット」は可能?

給湯器のリモコンの調子が悪く、いわゆる「リセット」動作のようなものを試したい場合は、まず給湯器のリモコンのボタンのON/OFFを試してみましょう。
上記でも状況が改善されない場合は、給湯器のコンセントを一旦抜いて、30秒ほど経ってから再度差してみてください。
あまり何度もコンセントを抜き差しすると、給湯器の基盤が故障するおそれがありますので、1回に留めておいてください。
給湯器のリモコンの交換はDIYでやってもいい?

「給湯器のリモコンの交換くらいだったら、自分でできるかも(DIY)」と考える方もいます。
確かに、給湯器のリモコンの交換は、工具と部材さえ揃っているなら、自分で行うことも不可能ではありません。
しかし、専門知識が必要であることに加えて、工具と部材を揃えることが大変で、コーキングなどコツが要る作業も必要なので、よほど作業慣れしている人でなければ、DIYを行うことは難しいでしょう。
以下ではさらに詳しく、“給湯器のリモコンの交換はDIYするのではなく、専門業者に任せたほうがいい理由”について、解説していきます。
不調の原因がリモコンではない場合、リモコンだけ交換しても不調が改善できない
給湯器のリモコンの不調の原因が、リモコン本体にない場合、自分で頑張ってリモコンを交換したとしても、リモコンの不調は改善できません。
- 給湯器本体の基板に問題がある場合
- 給湯器本体とリモコンの配線が悪い場合(特に多いです)
といった状況では、給湯器のリモコンだけ交換しても、不調が改善されないことが多くあります。
給湯器のリモコンの交換に必要な工具・部材を揃えるのは大変
先にも述べたように、給湯器のリモコンの交換に必要な工具・部材はかなり専門的で、一般の人がすべて揃えるのは大変です。
- 圧着ペンチ
- カプセル端子
- シリコン
- Y型端子
- ドライバー など
一般的な家庭にあるのは、ドライバー程度ではないでしょうか。
上記の工具・部材は、ホームセンターやインターネットショップなどで、購入することが可能です。
しかし店頭に工具・部材が揃っていなかったり、専門的でどれを選べばいいのか分からなかったりして、困ることが多いです。
通信線の接続時に、通信線を壁裏に落としてしまう可能性がある
自分で給湯器のリモコンを交換する場合、通信線の接続作業時に、通信線を壁裏(壁の内部)に落としてしまう可能性があります。
通信線とはその名の通り、給湯器本体とリモコンを繋ぐ線のことです。
本来、リモコンの取り付け部分にあける穴の大きさは、3~5cm角程度です。
しかし、もし通信線を壁裏に落としてしまった場合は、それを取り出すために、穴を大きくする必要が生じます(そして、先にフックの付いた工具で、引っかけて取り出します)。
通信線が落ちた場所が悪かった場合、壁だけではなく、床までめくらないといけない場合もあります。
また通信線だけではなく、リモコン取り付け金具も、壁裏に落としてしまう可能性があります。
専門業者は、あらかじめ通信線やリモコン取り付け金具を落とさないための対策をして、作業にあたります。
と、ここまで書いてきた理由があるために、給湯器のリモコンの交換は自分でやる(DIY)のではなく、専門業者に任せたほうがよいのです。
まとめ
以上、給湯器のリモコンだけ交換する場合にかかる費用や注意点、給湯器のリモコンがつかない場合に考えられる5つの原因などについて、解説しました。
- キッチンのリモコンを交換する場合の費用目安:30,000円前後
- お風呂のリモコンを交換する場合の費用目安 :35,000円前後
- 両方のリモコンを交換する場合の費用目安 :55,000円前後
記事の中でも触れましたが、設置から10年以上が経っている給湯器は、リモコンを新しくしたとしても、他の箇所の故障リスクは高いままです。
部品の供給がなくなるタイミングでもあるため、リモコンだけではなく「給湯器の本体ごと」交換することをオススメします。
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