給湯器が点火しない時がある!考えられる原因・放置のリスク・修理にかかる費用などを解説

「給湯器が点火する時と点火しない時がある」と、お悩みではありませんか?
給湯器が点火したり・点火しなかったりする状況を放置すると、やがて完全に点火しなくなり、お湯が出なくなってしまいます。
今回の記事では、給湯器が時々点火しない場合に考えられる原因や放置のリスク、修理にかかる費用などについて、詳しく解説します。
給湯器が正しく点火しているかどうか、どこを見れば分かる?

給湯器が正しく点火しているかどうかは、給湯器のリモコンを見ると分かります。
リモコンに燃焼ランプ(炎の表示)が点灯していて、給湯温度にもムラがなければ、給湯器は正しく点火しています。
逆に、燃焼ランプが点灯したり・消えたりする、途中で完全に消えるといった場合は、給湯器が正しく点火していない可能性があります。
燃焼ランプが途中で消えてしまう場合は、リモコンにエラー(「11」など)が表示されている可能性があるため、併せて確認してみてください。
なお35~37℃の低温出湯は、水温との差が少ない夏場であると、給湯器では調整しづらい温度になります。
そのため、給湯器の故障ではなくとも、燃焼ランプが点灯したり・消えたりすることがあります。
給湯器が点火したり・点火しなかったりする場合に考えられる原因

給湯器が点火したり・点火しなかったりする場合、燃焼系(着火・バーナー)の部品の不具合や劣化が考えられます。
パターン1.「イグナイタ」の劣化
例えば、給湯器にはガスに着火するための「イグナイタ」という、点火装置の役割を担う部品が搭載されています。
このイグナイタに不具合があると、うまく火花が飛ばずに給湯器が点火しないことがあります。
イグナイタの不具合の内容は、イグナイタの電極の経年劣化、イグナイタを制御する基板の経年劣化などです。
エラー番号は「111」などです。
パターン2.「燃焼バーナー」の劣化
給湯器には、「燃焼バーナー(ガスを燃焼させる部分)」があります。
燃焼バーナーの劣化が進み、ガスと空気の燃焼バランスが崩れると、センサーに正しく炎が当たらず、正しく炎を検知しないことがあります。
上記の場合、センサーは「火が点いていない」と誤認し、エラーが出てしまいます。
エラー番号は「111」「121」などです。
専門業者に依頼をする前に自分で確認できるポイント
以下は、専門業者に連絡をする前に、自分で確認できるポイントです。
- 給湯器の電源が入っているか
- 水量が弱すぎないか
- 設定温度が低すぎないか
- ガスの元栓が開いているか
- ガスメーターで遮断が起きていないか
上記がすべて問題ないうえで、給湯器が点火したり・点火しなかったりするのであれば、やはり「燃焼系部品の不具合・劣化ではないか?」という判断になります。
給湯器が点火したり・点火しなかったりする状況を放置するリスク

給湯器が点火したり・点火しなかったりする状況を放置すると、そのうちに完全に点火しなくなり、お湯が使えなくなるリスクがあります。
給湯器の修理・交換が完了するまではお湯が出ないため、非常に不便です(特に冬場)。
また、給湯器が点火したり・点火しなかったりする状況を放置すると、燃焼の効率が低下して光熱費が高くなるリスクや、故障が悪化して修理費用が高くなるリスクもあります。
給湯器が点火しない場合に、自分でやってはいけないこと

自分で給湯器の本体カバーを開けて、内部の部品を分解・修理することは、大変危険ですので、絶対におやめください。
上記は危険であるだけでなく、自己修理を行うと、後でメーカー保証が効かなくなるおそれもあります。
「中途半端に触ったら、故障が余計に悪化した……」という話もよくあるため、自分で給湯器を分解・修理することは、やめておきましょう。
給湯器が点火しない場合に、修理にかかる費用

給湯器のメーカーに修理用部品の在庫がある場合は、給湯器の修理が可能です。
修理にかかる費用は、故障の箇所・部品の種類により異なりますが、部品代として「1万円以上~」、出張料・技術料として「約1万円」が、かかるパターンが多いです。
給湯器のメーカーに修理用部品の在庫がない場合は、給湯器を交換することになります。
点火しない(点火しづらい)給湯器を修理・交換した事例
以下では、当社『クサネン』で点火しない(点火しづらい)給湯器を修理・交換した事例をいくつか紹介します。
【1】点火しない給湯器を自動湯はりのスピードが速いタイプの給湯器に交換 滋賀県大津市

- 費用:21.2万円
- 工期:3時間
数年前にコンロやトイレの交換をご依頼いただいた、滋賀県大津市にお住まいのお客さまより、「14年目になる給湯器が故障したため交換してほしい」と、ご連絡がありました。
新しく設置した給湯器「パロマ エコジョーズ BRIGHTS(ブライツ)」は、最大湯量の上限がアップした製品で、自動湯はりのスピードがアップしています。
そのため従来製品と比べてお湯張り時間が短縮できます。
<事例を詳しく見る>
⇒ 14年目のガス給湯器を交換しました(パロマ FH-E2422SAWL)
【2】お湯が全く使えない状態になった給湯器を、省エネタイプのエコジョーズ給湯器に交換 滋賀県栗東市

- 費用:19.3万円
- 工期:3時間
滋賀県栗東市にお住まいのお客さまが、「故障でお湯が全く使えない状態になった」と大変お困りの様子で、お問合せをくださいました。
お湯が使えない状態でしたので、応急処置として交換日までは仮設給湯器を設置し、お湯が使えるように対応させていただきました。
新しい給湯器は、省エネタイプのエコジョーズへ交換し、エコジョーズに必要なドレン排水を適切に行えるように、配管工事もしっかり行いました。
<事例を詳しく見る>
⇒ 経年15年ガス給湯器交換事例(RUF-200SAW⇒FH-E2022SAWL)
【3】急にお風呂が沸かせなくなった給湯器を、1つ穴設置フリータイプの給湯器に交換 滋賀県大津市

- 費用:21.6万円
- 工期:3時間
滋賀県大津市にお住まいのお客さまより、「お風呂を沸そうと思ったら給湯器が使えなくなって…」とお電話をいただきました。
16年経過した給湯器だったため、修理ではなく交換をさせていただくことになりました。
応急処置として交換日までは仮設給湯器を設置し、お湯が使えるように対応させていただきました。
既設の給湯器は浴槽隣接型といい、浴槽に2つ穴があるタイプの給湯器です。
今回は、現在主流になっている浴槽1つ穴タイプの給湯器を設置しました。
そのため、浴槽と離れた場所でも設置ができ、自由度も高くなります。
<事例を詳しく見る>
⇒ 据置型のガス給湯器、浴槽隣接タイプから設置フリータイプへの交換
今後、給湯器の点火不良を防ぐためにできること

給湯器の点火不良は、先述したように燃焼系部品の不具合・経年劣化が原因であることが多いです。
使用環境にもよるため不具合はいつ起きるか断言できませんが、突然の故障を防ぐためには、経年劣化が進む前に給湯器を交換するという、根本的な方法があります。
給湯器の耐用年数は「約10年」ですので、これを目安に早めに給湯器の交換を行ってください。
まとめ
以上、給湯器が時々点火しない場合に考えられる原因や放置のリスク、修理にかかる費用などについて、解説しました。
給湯器が点火したり・点火しなかったりする状況は、完全に点火しなくなる前兆です。
給湯器が完全に点火しなくなると、お湯が出なくなり大変不便なため、給湯器の調子が悪い場合は早めの修理・交換を行うことをオススメします。
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