もう床暖房を使わないなら「ふろ給湯器」への交換がオススメ!価格差・メリット・デメリット・事例も解説

「昔は床暖房を使っていたけど、今は床暖房を使っていないし、これからも使う予定がない」とお思いではありませんか?
上記のケースで給湯器の交換時期が来たら、新しい給湯器の種類を「給湯暖房機(床暖房対応)」から「ふろ給湯器(床暖房非対応)」にすることをオススメします。
ただし、「浴室暖房乾燥機は使っている」という場合は、慎重な検討が必要です。
今回の記事は、床暖房を使わない場合に「ふろ給湯器」に交換する価格差、メリットやデメリット、実際の施工事例について解説します。
床暖房を使わない場合、新しい給湯器は何を選べばいいのか?

床暖房を使っていた家庭には、現状暖房機能付きの給湯器、すなわち「給湯暖房機」が付いていると思われます。
そして、もう床暖房を使わないのであれば、新しい給湯器は暖房機能のない給湯器、すなわち「ふろ給湯器」を選ぶことをオススメします。
給湯暖房機からふろ給湯器に交換するメリット・デメリットは後ほど解説しますが、やはり価格を抑えられることがポイントです。
ただ、給湯暖房機からふろ給湯器への交換において、1点注意する必要があるのは、ガス式の浴室暖房乾燥機も使えなくなることです。
「床暖房は使わないけど、ガス式の浴室暖房乾燥機は使っている」という方は、ふろ給湯器への変更を慎重に検討する必要があるでしょう。
なお給湯器の交換を行う業者のなかには、「今給湯暖房機を使っているなら、次も給湯暖房機を使うだろう」と思って、わざわざふろ給湯器への変更を提案しない業者もいるため、「もう床暖房は使っていない」ということをきちんと伝えるほうが安心です。
<豆知識>床暖房も浴室暖房乾燥機もないのに、「給湯暖房機」が付いている?
実は、床暖房も浴室暖房乾燥機もないご家庭に、それらの機能に対応したハイスペックな「給湯暖房機」が付いているケースがあります。
そして、このことに気付いていない方が意外と多いのです。
なぜこのようなことが起きるのでしょうか。
一つの理由として、新築時や前回の交換時に「将来的に床暖房や浴室暖房を使うかもしれない」という可能性を見越して、あらかじめ機能のついた機種を選定していたケースが考えられます。
しかし、その意図がしっかり説明されていないまま設置されていると、お客様ご自身は機能を使わないまま、必要以上に高価な給湯器を設置してしまっていることになります。
もし「床暖房も浴室暖房乾燥機も使っていないのに、給湯暖房機が付いている」と気付いたら、次回交換する際はそのまま同じ機種にするのではなく、「本当にその機能が必要か」「普通のふろ給湯器で十分ではないか」といった相談にしっかり乗ってくれる業者へ依頼することをおすすめします。
「給湯暖房機(床暖房対応)」と「ふろ給湯器(床暖房非対応)」の価格差

号数など他のスペックは同じとして、「給湯暖房機の交換工事」と「ふろ給湯器の交換工事」の価格差は、5~10万円です(ふろ給湯器のほうが安い)。
給湯器の機種・機能によって、価格が決まります。
「給湯暖房機」から「ふろ給湯器」に交換するメリット

給湯暖房機からふろ給湯器に交換する最大のメリットは、先ほども述べたように「価格を5~10万円ほど抑えられること」です。
「機能がシンプルになるぶん、故障しにくくなるのでは?」と思われる方がいますが、残念ながら、故障しにくくなるといったことはありません。
ただし、故障箇所は限られてきます。
「給湯暖房機」から「ふろ給湯器」に交換するデメリット

給湯暖房機からふろ給湯器に交換するデメリットは、先ほども述べたように、「床暖房だけでなくガス式の浴室暖房乾燥機も使えなくなること」です。
もし「やはり床暖房(ガス式の浴室暖房乾燥機)を使いたい」となった場合は、改めて「熱源機」または「給湯暖房機」の設置が必要になります。
熱源機とは、お湯を沸かして、床暖房や浴室暖房乾燥機などの暖房機器に循環させるための機器のことです(給湯機能は付いていない)。
また、イニシャルコスト(交換費用)だけでなく、ランニングコストの面で確認しておくべきこともあります。
確認しておくべきこととは、「現在、床暖房割引付きの都市ガスの契約プランになっているか?」ということです。
床暖房割引付きのプランで契約している場合、ふろ給湯器に交換すると、床暖房割引から外れてしまうため、ガスの単価が上がってしまう可能性があります。
「床暖房を使わない」というお客さまからよくある質問

- 床暖房のパネルはそのままでもいいのか?
- 「給湯暖房機」と「ふろ給湯器」の価格差はどのくらいあるのか?
- 浴室暖房乾燥機は使っているが、どうなるのか?
以下では、「床暖房を使わない」というお客さまから実際によく受ける質問について、解説していきます。
1.床暖房のパネルはそのままでもいいのか?
使わない床暖房のパネルはそのままでもよく、撤去工事などを行う必要はありません。
2.「給湯暖房機」と「ふろ給湯器」の価格差はどのくらいあるのか?
メリットの項でも述べたように、「給湯暖房機の交換工事」と「ふろ給湯器の交換工事」の価格差は5~10万円で、ふろ給湯器の交換工事のほうが安いです。
3.浴室暖房乾燥機は使っているが、どうなるのか?
「現在浴室暖房乾燥機を使っていて、今後も同じように使いたい」という場合は、引き続き給湯暖房機を使うほうがいいです。
浴室暖房乾燥機だけ「電気式」に切り替えるという方法もありますが、
- 電気式はガス式よりもパワーが弱い
- 電気式はガス式よりも本体が小さいため、浴室天井の穴を一部埋める必要が生じ、見た目が気になる
といった、懸念点が挙げられます。
浴室天井の穴の懸念については、浴室リフォームも同時に行う場合は、気にする必要はありません。
床暖房を使わないので、「給湯暖房機」から「ふろ給湯器」に交換した事例

- 地域:滋賀県草津市
- 費用:19.5万円
- 工期:3時間
滋賀県草津市にお住まいのお客さまより、「浴槽のフィルターから水がちょろちょろ出ている」とのご連絡がありました。
お湯の使用はできていましたが、約20年使われている給湯器でしたので、これを機に交換することを決められました。
お客さまのお使いの給湯器の種類は、「給湯暖房機・フルオートタイプ」でした。
しかし、床暖房は使っていませんでした。
そこで、以下のように見積もりを行いました。
- 給湯暖房機・フルオート:約25.5万円(今まで通り)
- 給湯暖房機・オート :約24.2万円
- ふろ給湯器・フルオート:約19.5万円
- ふろ給湯器・オート :約18.0万円
お客さまは慎重に検討され、3番目の「ふろ給湯器・フルオート」を選ばれました。
ちなみに、給湯器のフルオートとオートの違いは、“お風呂に関わる機能を「全自動」で行うのか、それとも「自動」で行うのか”というところにあります。
フルオートの給湯器は、お湯張り・追い焚き・保温・足し湯までを、自動で行うことができます。
一方オートの給湯器は、足し湯を手動(自分でボタンを押す)で行う必要があります。
<関連コラム>
⇒ 給湯器のフルオートとオートの違い!どんな人にオススメ?それぞれのメリット・デメリットは?
<事例を詳しく見る>
⇒ 熱源機付き給湯器→熱源無しエコジョーズへの交換事例
まとめ
以上、床暖房を使わない場合に「ふろ給湯器」に交換する価格差、メリットやデメリット、実際の施工事例について解説しました。
給湯暖房機からふろ給湯器に交換することで、工事費用を5~10万円ほど抑えることができます。
ただし、床暖房だけでなく浴室暖房乾燥機も使えなくなってしまうため、ヒートショックのリスクが気になる方や、浴室に衣類を干したい方は、引き続き給湯暖房機を使うほうがよいかもしれません。
業者に相談しつつ、慎重に検討しましょう。
カテゴリー






