節水型トイレは詰まりやすい?プロが教える工夫と得する・損する使い方を解説

トイレの交換を検討するにあたって、「最新の節水型トイレは詰まりやすいのではないか」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
目先の数千円を節約するために、将来配管が詰まって床を剥がすような大工事になるリスクは避けたいところです。
今回の記事では、節水型トイレの仕組みや、得する・損する使い方をプロの視点で解説します。
節水型トイレ特有のトラブルから詰まらせないための工夫までまとめているので、ぜひ参考にしてください。
節水型トイレのメリット

最新の節水型トイレには、主に以下の3つのメリットがあります。
- ランニングコストの削減
- すっきりとしたデザイン性
- 機能面の充実
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ランニングコストの削減
節水型トイレを導入するメリットの一つが、ランニングコストを大幅に削減できる点です。
節水型トイレは、従来型トイレと比べて少ない水量でも効率良く流せるように構造が進化しており、1回の洗浄で使用する水量が劇的に減っています。
実際に、15~20年以上前の従来型トイレと比べると、ランニングコストを2.5~3倍ほど削減できます。
例えば、4人家族の家庭であれば、年間約12,000~15,000円もの水道代の節約が可能です。
節水型トイレへの交換は、長期的な家計の負担を減らせる確実なメリットがあります。
すっきりとしたデザイン性
すっきりとしたデザイン性も、節水型トイレを選ぶメリットの一つです。
節水型トイレは従来のトイレに比べてタンクが小さくコンパクトに設計されているため、トイレ空間の圧迫感が減り、広々と使えるようになります。
また、便器のくぼみや凹凸が少ないフラットな形状に進化している点も特徴です。
これにより、汚れがつきにくくなるだけでなく、掃除しなければならない箇所そのものが減っています。
空間がすっきりとおしゃれに感じられるのに加え、面倒なトイレ掃除の負担を減らせる点は、毎日使用するうえで大きなメリットといえます。
機能面の充実
節水機能だけでなく、付加機能が充実している点も節水型トイレの大きなメリットです。
清潔さを自動で保つサポート機能や、利便性を高めるシステムなど、節水型トイレに搭載されている機能は年々進化しています。
例えば、TOTOの「プレミスト」や、LIXILの「鉢内スプレー」などの機能は、事前にミストを吹きかけて便器の乾燥を防いでくれます。
これにより、汚れの付着を最小限に抑えることが可能です。
近年は、スマートフォンのアプリと連携して操作や管理ができるモデルも登場しています。
機能面が充実した節水型トイレに交換することで、日々の快適性が大きく向上するでしょう。
節水型トイレ特有のトラブル

節水型トイレはメリットが大きい一方で、特有のトラブルやデメリットも存在します。
配管の詰まりにつながるおそれがある
節水型トイレ特有のトラブルとして多いのが、配管の詰まりです。
節水型トイレは水量が少ないため、流したものが外のマス(排水桝)まで到達する水流の力が弱い場合があります。
例えば、トイレットペーパーを使用して「小」で流してしまうと、ペーパーや汚物が流れきらずに配管の途中で止まってしまうことがあります。
この流れきらなかった汚れが配管で蓄積していくと、詰まりの原因になるため注意が必要です。
節水型トイレは水量が少ないからこそ、詰まりのリスクを事前に理解し、流し方に気をつける必要があります。
便器内の汚れが落ちきらないことがある
節水型トイレの場合、一度流しただけでは便器内の汚れが落ちきらないケースがあります。
節水型トイレは節水のために便器内の水たまり部分が小さく設計されており、便器内の乾燥している面積が従来型と比べて広くなっているためです。
実際に、乾燥した便器の表面に汚れが付着してしまうと水流だけで落とすのは難しくなります。
そのため、結果的に「掃除の回数が増えてしまった」という不満の声も少なくありません。
節水型特有の構造によって汚れがつきやすい分、トイレ選びの際は搭載機能で弱点をカバーする必要があります。
多機能ゆえの故障と丸ごと交換のリスクがある
節水型トイレには、多機能ゆえの故障リスクがあります。
多機能で便利になった反面、電子部品が多く使われており、これらが故障の原因になりやすいからです。
例えば、ウォシュレットや乾燥機能などを動かす電子部品の寿命は10~13年程度が目安です。
また、水漏れを防ぐパッキンなどの消耗部品の寿命は7~10年程度とされています。
特にタンクレスタイプの場合、機能部品の基板などが故障した際に、メーカーの部品供給がすでに終了していると部分的な修理ができません。
その結果、場合によっては便器を丸ごと交換しなければならない事態に陥ります。
便利な機能が増えた分、従来より故障のリスクが増えたり修理に高額な費用がかかったりする点は、導入前に認識しておきましょう。
節水型トイレは詰まりやすいって本当?主な原因と仕組み

「節水型は詰まりやすい」と言われるのには、トイレの構造と水量の変化に理由があります。
以下で、節水型トイレの詰まりの原因や仕組みをプロの視点で解説するので、ぜひ参考にしてください。
少ない水量で効率良く流す最新トイレの構造
少ない水量で効率良く流す最新の節水型トイレの構造は、従来型より詰まりやすい側面があります。
少ない水量でも汚れを落とせるよう「渦巻き状の水流」を起こすといった工夫がされている反面、配管の奥まで汚れを押し流すための絶対的な水量は減っています。
節水型トイレと従来型のトイレの主な違いは、下表のとおりです。
| 項目 | 節水型トイレ | 従来型トイレ(90年代以前) |
|---|---|---|
| 1回に流す水量 | 「大」でも6L程度 | 13~20L |
| 構造 | 少ない水量で渦巻き状の水流を起こす | 上から下へ大量の水を一気に流す |
このように、流す水の量自体が過去のトイレの半分以下になっていることが、詰まりやすさの根本的な原因と考えられます。
詰まりやすいのはトイレと排水管の接続部分
節水型トイレにおいて、詰まりのトラブルが最も発生しやすい箇所は、トイレ本体と床下の排水管の接続部分です。
便器内から汚れが見えなくなっても、水量が少ないために外のマス(排水桝)まで汚れやペーパーを運びきれず、途中で止まってしまうことがあります。
詰まりのトラブルは、主に以下の2つのパターンで引き起こされます。
| すぐ詰まってしまうケース | トイレ本体と床下の配管をつなぐ接続部分で、汚れやペーパーがうまく流れずに引っかかってしまう |
| 徐々に詰まっていくケース | 節水のために少ない水流で使い続けることで、配管の途中で流れきらなかった汚物やペーパーが少しずつ蓄積していく |
「便器から汚れが見えなくなった=完全に流れていった」わけではありません。
節水型トイレは、主に見えない配管部分での蓄積が最終的な詰まりトラブルを引き起こすのです。
当社「クサネン」では、現地確認の際に節水型トイレのメリットと懸念点の両方を丁寧に説明しています。
⇒ 草津市・大津市・栗東市・守山市などで、節水型トイレへの交換をお考えの方は、『ガス機器とオール電化のプロショップクサネン』にご相談ください。
節水型トイレを設置する際のプロの工夫

節水型トイレへの交換を検討している方の中には、古い配管のままで交換しても問題がないのか不安に感じる人もいるでしょう。
節水型トイレ特有のトラブルを解消するため、当社「クサネン」では、設置時に以下のような工夫を行っています。
住まい環境に合わせて設置時に水量の設定を変更する
節水型トイレを設置する際は、各家庭の配管環境に合わせて、あらかじめトイレの水量を変更して設定します。
最新のトイレはほとんどが節水型であり、1回で使う絶対的な水量が減っているため、そのまま設置すると配管の途中で詰まってしまうリスクがあるからです。
例えば、「過去に何度も詰まったことがある」「トイレが2階にあり外のマス(排水桝)までの距離が長い」といった相談があれば、あらかじめトイレの水量を少し増やして設定します。
一部非対応機種もありますが、多くの機種ではタンク内の部品調整などを業者が行うことで、水量の設定変更が可能です。
TOTO・LIXILの水量変更パターン例
TOTO・LIXILの節水型トイレを例に、水量変更のパターンを見てみましょう。
| メーカー | 通常時の水量 | 設定変更で増やす場合の水量 |
|---|---|---|
| TOTO | 大4.8L/小3.6L | ・パターン1:大6L/小4.8L ・パターン2:大8L/小7L |
| LIXIL | 大5L/小3.8L | 大8L/小6L |
設定を調整することで、節水しながらも詰まりにくい水量に変更できます。
なお、水量の設定は設置後であっても変更可能です。
自宅の配管に不安がある場合は、見積もりや現地確認の際に業者へ事前に相談しておくと安心です。
設置完了時の試運転を実施する
節水型トイレの設置工事が完了した際は、必ず試運転して排水時に問題がないかを確認します。
たとえプロであっても、実際に流してみないと確実な排水状況は判断できません。
具体的には、ただ水を流すだけでなく、念のためにトイレットペーパーを実際に流してみて、スムーズに排水されるかをプロの目でチェックします。
設置直後に試運転の工程を挟むことで、万が一の詰まりや排水不良を未然に防ぎ、安心して使い始められる状態で引渡しをします。
プロが教える!節水型トイレの得する・損する使い方

節水型トイレの詰まりや故障を防ぐためには、日頃の正しい使い方が欠かせません。
以下で、プロの視点から「得する使い方」と「損する使い方」を比較して紹介するので、ぜひ参考にしてください。
トイレットペーパー
節水型トイレは水量が少ないため、トイレットペーパーの選び方や流す量が詰まりやすさに直結します。
- 得する使い方:溶けやすい「シングル」を使う
- 損する使い方:溶けにくい「ダブル」「厚手」を使う
「ダブル」や「厚手」のトイレットペーパーを一度に大量に流すと、水に溶けずに配管で引っかかる原因になります。
ペーパーをたくさん使う場合は、水に溶けやすい「シングル」を選び、流す量が多い時は数回に分けて流すなどの工夫が必要です。
流すボタン
最新の節水型トイレは「大」で流しても、従来型に比べて水量がかなり少なく設計されているため、十分な節水効果があります。
- 得する使い方:少しでもペーパーを使ったら「大」で流す
- 損する使い方:節水のつもりで常に「小」で流す
「小」や「エコ」ボタンは、男性がペーパーを使わない場合に限って使用するとよいでしょう。
ペーパーを使った際に「小」で流してしまうと、配管の途中で汚れが少しずつ蓄積し、詰まりトラブルを引き起こしてしまいます。
掃除道具
市販のトイレクリーナーやお掃除シートの中には「トイレに流せる」と表記されているものがありますが、節水型トイレでそのまま流すのは推奨できません。
- 得する使い方:流せるタイプのお掃除シートもゴミ箱に捨てる
- 損する使い方:市販のトイレクリーナーやお掃除シートをすべてトイレに流す
実際の現場でも、お掃除シートをトイレに流して配管が詰まってしまった事例が複数確認されています。
節水型トイレは水量が少ないためシートが溶けきらずに配管に引っかかりやすい傾向にあります。
使用後は必ずゴミ箱に捨てるようにしましょう。
なお、市販の消臭剤や洗浄剤の置き場所にも工夫が必要です。
手洗い付きタンクの上に置くタイプは、成分がタンク内のゴム部品の劣化を早め、水漏れの原因になるおそれがあります。
そのため、消臭剤は便器内に直接付けるタイプを選びましょう。
メンテナンス
日常の簡単なメンテナンスとして、週に1回程度、バケツに汲んだ水を便器へ勢いよく流し込むことをおすすめします。
これにより、配管の奥まで押し流しきれず、途中で少しずつ蓄積してしまったペーパーや汚れを一気に洗い流せます。
- 得する使い方:週1回の頻度でバケツの水を勢いよく流し込む
- 損する使い方:日常のメンテナンスをしない
なお、万が一気をつけていても詰まってしまった場合は、自己判断での対処に注意が必要です。
詰まりの解消には、節水型トイレ専用のラバーカップを使用し、それでも解決しない場合は無理をせずプロの業者に相談しましょう。
【費用相場】当社「クサネン」の節水型トイレ施工事例

ここでは、当社「クサネン」が実際に節水型トイレを設置した事例を紹介します。
【施工事例1】
- 商品名:TOTO「ピュアレストQR」&「アプリコットF1A」※タンク・便器・ウォシュレット分離型タイプ
- 費用:191,000円
- 工期:2時間
- 交換理由:希望の機種があり実際に交換を検討
- 交換の様子:予算に応じてグレードを選択し、希望の節水型トイレを設置
⇒ 組み合わせトイレTOTO「ピュアレストQR」、便座は「アプリコットF1A」に交換
【施工事例2】
- 商品名:TOTO ウォシュレット一体型トイレZJ1
- 費用:121,000円
- 工期:2時間
- 交換理由:年数が経ち、流れが悪くなったのをきっかけに交換を検討
- 交換の様子:現地調査で排水芯の長さを確認。希望のトイレでも問題なく設置できることを確認したうえで工事を実施
⇒ お掃除のしやすい節水トイレ、TOTO_ウォシュレット一体型トイレZJ1を設置
施工事例の紹介ページでは、交換の様子を写真付きで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
節水型トイレは、「水量が少なくて詰まりやすいのでは」と不安に思われがちですが、水量の設定を変更することでトラブルに発展するリスクを抑えられます。
節水型トイレを使用する際は、詰まりや故障を防ぐために以下のポイントを押さえましょう。
- 溶けやすい「シングル」のトイレットペーパーを使う
- 少しでもペーパーを使ったら「大」で流す
- お掃除シートはゴミ箱に捨てる
- メンテナンスとして週1回の頻度でバケツの水を勢いよく流し込む
日常の使い方次第で、詰まりの原因を未然に防げます。
自宅の築年数が経っていて配管環境が不安な場合や、過去に詰まった経験がある場合などは、状況を伝えたうえで信頼できるプロの業者にトイレ交換を依頼しましょう。
⇒ 草津市・大津市・栗東市・守山市などで、節水型トイレへの交換をお考えの方は、『ガス機器とオール電化のプロショップクサネン』にご相談ください。
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